健康コラム
2026-08-28 22

慢性的な肩の痛みや猫背に関係する前鋸筋

慢性的な肩の痛みや猫背に関係する前鋸筋

前鋸筋は脇の下に、のこぎり状に付着している筋肉で

肩甲骨の安定性やパンチのような前に押し出す動きや

腕を上に上げる動作を周りの筋肉と協調して働きます。

猫背の問題や慢性的な首や肩の痛みにも関係しているため

この筋肉のチェックは重要と言えます。

この筋肉は上部の繊維と中部下部の繊維で特徴が異なります。


上部繊維は緊張しやすくここが緊張すると

後ろから肩甲骨の位置をチェックした際に高さが異なります。

上部繊維にはストレッチや緩める手技が有効です。


中部下部繊維は弱化しやすく四つん這いになった時に

肩甲骨が浮いて見える翼状肩甲という状態になり

肩甲骨の不安定性を示唆します。

この場合は中部下部を意識的にエクササイズする必要があります。


しかし、野球の投手のオーバーユースの場合はエクササイズでなく

前鋸筋を支配する「長胸神経」の滑走性の改善や前鋸筋上部繊維や

神経の走行上にも関係する斜角筋(首の筋肉)や小胸筋(大胸筋の奥)を

緩める別のアプローチが必要になります。



前鋸筋の上部繊維をセルフケアで緩めるには

ヨガのドゥビコナ・アーサナ(二角のポーズ)というポーズが有効で

「前鋸筋上部・前胸部・頸胸移行部」の過緊張を解放するのに

非常に優れたポーズです。


  • 前鋸筋上部・小胸筋・大胸筋の同時伸張
    重力を利用して組んだ腕を頭上後方へ倒すことで、
    肩甲骨の完全な内転・下制と胸郭の拡張が強制され、
    投球で短縮しやすい前面組織が一気に引き伸ばされます。
  • 長胸神経・腕神経叢の除圧
    腕が後方に引き上げられることで鎖骨下〜胸郭前面の
    スペースが広がり、神経への圧迫ストレスが解放されます。
  • 呼吸器・胸郭の拡張
    前屈位でありながら胸郭前面〜肋間筋が外力(腕の自重)に
    よって広げられるため、吸気時の横隔膜・胸郭の拡張性が
    向上し、呼吸機能の改善につながります。

投手のコンディショニングやリハビリ初期においても、
過剰な負荷をかけずに胸郭・肩甲帯の緊張を解く
セルフケアとして非常に理にかなっています。



ブログ一覧へ戻る